白い明日

 うろこ雲ずらりずらりと行進す そこに自由はあるのだろうか

 狸寝のあふるる秋の教室に響く隣のクラスの公民

 海の青 み空の青に照らされた 白い明日が私は欲しい

 鳴かぬなら放してやろう この様な場所では鳥もなけないらしい

 オレンジの携帯ちらちら揺れている机の影に隠したい「僕」

 ベクトルは明後日の方向指していて その日暮らしの生徒に消された

「あの雲に乗ってみたい」と言っていた 彼女を空に感じる彼岸

 陽の当たる場所に寝そべる猫に吹く風秋涼しい私の心

 寝なければ君に会えたかそんな事 分かってるのに揺れるコスモス


海の青……若山牧水「白鳥は悲しからずや」を本歌取り


世界史B スチームパンク
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06.11.01